両耳から流れる軽快なリズムの洋楽。 窓の外を眺めながら聴いていると、バスはわらびの駅に到着する。 運転席のすぐ後ろの席に座っていた俺は、乗客の波をかき分けるわけこともなく、容易にバスを降りた。 俺の後に続いて、次々とバスから降りてくる高校生の集団。 後部座席に座っていた紗枝と亮太は、一番最後にバスを降りる。 「じゃあね、亮太くん、直樹くん」 「おうっ、今日も一日がんばれよっ」 「亮太くんもね。早弁しちゃダメよ」 ふふふ、と、亮太に笑いかけた紗枝の視線が、そのまま俺へと移る。