年が明けて、冬休みが終わって、またいつもの学校生活がやって来る。 冬休みのあいだ、紗枝からの連絡は当たり前のようになかった。 クリスマスの夜に、俺と紗枝のあいだで起きた出来事。 俺も紗枝も「なにか」を期待なんてしていなかったんだ。 きっと、分かっていたんだ。 亮太は俺の親友。 紗枝は亮太の彼女。 互いの気持ちを口にすれば、すべてが崩れてしまうことを。