「ねぇ、誰?…あの笑ってる人」 思ったより私らしくない小さな声で聞いた。 「え?あぁ。吉澤晴くん!通称、黒王子っ!!音羽の隣の席だよ」 あさみんが答えてくれた。 「へー…」 心ここに在らずって…今の私を言うのかな。 聞いておいて自分勝手なんだけど、私の目線はずっと吉澤晴に釘付け。 「げっ、。もしかして、あんた…」 隣で不機嫌オーラ満載な美沙が一言。 “吉澤晴に恋しちゃった?”