「音と耀の会話聞きたいから、スマホを通話中にしといて部屋に忍ばせたんだよ!」 我ながら良い案を思いついたもんだ! 「…バカだね」 一瞬黙った綾人が呟いた。 「はぁ!?なんだと!この俺の完璧な盗み聞きのどこがバカなんだっ!!」 そう叫ぶと、ますますバカだと言ってくる綾人が、 「そのスマホ通話中でしょ?あっちの会話が聞こえるんなら、こっちの会話も聞こえるでしょ」 「「…あ。」」 愬と間抜けな声が被った。