心にきみという青春を描く




「じゃあ、今度一緒にスケッチしに行く?今は丁度桜が綺麗に咲いてるし、並木道の芝生に座って絵を描くと、気分も上がって楽しいのよ」 

先輩がニコリと笑う。 
 

「はい、一緒に行きたいです……!」

なんだか想像しただけで、わくわくしてきた。
そんな私を見て先輩はまるでお姉さんのような顔つきをしている。  

「ねえ、月岡さん。今日から笹森先輩はやめて詩織って呼ぶことにしない?」  

「詩織先輩ですか?」

「ええ」

    
……詩織先輩。名字呼びよりもぐっと距離が近くなった気がする。


「女子の部員って今まで私しかいなかったから、月岡さんが入ってきてくれて本当に嬉しいのよ」

大人っぽい印象の詩織先輩だったけれど、こうして笑っていると可愛らしさも滲み出ている。
 

「じゃあ、私のこともなつめって呼んでください!」

「ふふ、なつめちゃんね」


最初は不安しかなかった部活だけど、美術部を選んでよかった。

これから色々なことを学んで、この先輩たちと楽しい時間を過ごせていけたらいいなと思う。