心にきみという青春を描く




苛立ったようにしている数人の男子生徒。多分、同級生。同じクラスじゃないけれど、廊下で見かけたことがある。

「何分待たせんの?」

「ごめん……」

大量のパンを抱えて走ってきたのは……天音くんだった。


「明日少しでも俺らのこと待たせたら許さねーからな」


ひとりの男子が文句を言うと、周りを取り巻いてる人たちがケラケラと笑う。

そのあと天音くんはその人たちと一緒に体育館のほうへと消えていった。


「すげえ、パシられてんじゃん」

松本先輩がカツ丼を完食しながら冷静に言う。


「友達……じゃないんですか?」

天音くんと一緒にいるにはずいぶんとガラが悪そうな人たちだったけれど。


「なつめちゃんって、もしかして友達いない?」

「……はい」

だからよく分からない。

争っていると思えばプロレスをやってじゃれてるだけの人もいるし。悪口を言っていたと思えば、次の日には仲良く一緒にいる人もいる。


どういう関係の人を友達と呼んで、どういう関係の人を友達じゃないと判断するのか。

そういうことを見極めることも、ひとりでいることに慣れてしまっている私じゃ難しい。