心にきみという青春を描く




そして放課後。いつもならホームルームが終われば真っ先に部活に行くのだけれど、私の足は珍しく二年生の教室がある階に向かっていた。

詩織先輩のクラスが五組ということは知っていたので、教室を覗くと……。


「あら、なつめちゃん?」

廊下側の席だった先輩はすぐに私の存在に気づいてくれた。


「どうしたの?今ちょうど日直の仕事が終わって部活に行こうと思ってたの」

突然教室を訪ねた私に詩織先輩はニコリと笑ってくれた。

先輩の顔を見たら安心して、引っ込んだはずの涙がまた滝のように流れてくる。


「え、な、なつめちゃん?」

おろおろとする詩織先輩の手を私はすがるように握った。


「う……っ。私、もう部活に行けないです……っ」


なぎさ先輩の絵を捨ててしまおうと考えた自分がイヤでイヤで。もう合わせる顔なんてどこにもない。