心にきみという青春を描く




そのあと家に帰った私はベッドに倒れこんだ。
スプリングが軋むのと同時に重たいため息をつき、それと同時にガチャリと部屋のドアが開いた。


「ねえ、お姉ちゃん。お母さんたち今日も仕事で遅くなるらしいから晩ごはんの買い物……」と、言いかけて妹のすずめは「わっ」と驚いた声をだす。


「ど、どうしたの?具合でも悪いの?」

妹がビックリするのもムリはない。


いつも制服はシワになるのが嫌だからとすぐにハンガーにかけるのに今日は脱ぐ気力もなくてそのままだ。

しかもベッドに埋もれるように顔はうつ伏せで、こんなに魂の抜けた私を見たのは初めてだったのだろう。



「もしかして別れたの?ほら、前にうちに来た人と」

妹の言葉に私はなんとか身体を起き上がらせた。


「そんなんじゃないよ。そもそも付き合ってないから」


じゃあ、先輩とは友達なのかと聞かれたら違う気がする。結局、私たちの関係は部活の先輩後輩に過ぎなかったということだ。


「……すずめは恋愛がうまくいってていいね」


どうせまた今から彼氏の家に行くのだろう。髪の毛もくるくるで化粧も似合ってて洋服のセンスもある。

自分と比べてしまうと、私は本当にちんちくりんだ。