それから数日が経っても私はなぎさ先輩に避けられていた。
校舎で見かけて駆け寄ろうとしても、私に気づくとすぐに姿を消して。部活の時なんて頑張って挨拶しても素っ気なく「うん」と言われるだけ。
みんなもその様子に気づいて心配してくれているけれど、「どうしたんだよ?」と松本先輩が聞くと「なんでもない」と言い。
「なつめちゃんに冷たくないですか?」と詩織先輩が注意すると「べつに」と言う。
必ず理由はある。
先輩はむやみに人を拒絶する人じゃない。
そう自分に言い聞かせているのは何回目だろう。
先輩の人柄も優しさも十分ぐらい知っている。知っているけれど……私だって傷つかないわけじゃない。
好きな人に嫌われたかもしれないと思うと、美術展に向けての絵にも全然集中できなくて、ただただ泣きたくなる。



