心にきみという青春を描く




「ムリです。怖いです……」

「大丈夫。俺が手を握ってるから。いいよって言うまで絶対に目を開けないでね」


先輩はそう言って私の手を握った。


先輩の手は大きくて、自分が子どもに思えるぐらいすっぽりと覆われてしまっている。

嬉しいドキドキと、これからなにが起こるんだろうというドキドキ。


私が目を閉じるとドアが開く音がした。一歩、また一歩と、先輩に合わせて私も進んでいく。

歩数からして、ちょうど美術室の真ん中ぐらいだろうか。先輩が足を止めたので、私も止まった。


「なつめ。目を開いていいよ」

その合図とともに、ゆっくりと目を開けた。


「……え……」

私は驚きと同時に、視線をぐるりと一周させた。


そこにはキラキラと輝く無数の星。

前も後ろも右も左も全部が瞬くように光っていて、開いた口が塞がらない。


「なんですか、これ……」

ここは美術室、のはず。なのに赤や黄色、オレンジ、緑色のカラフルな星たちが私の瞳に映っている。


「満天の星空を見たいって言ってたでしょ?だから、こうすれば天気なんて関係なく見せてあげられると思ったんだ」

先輩は星に近づいて、そっと手を添えた。