心にきみという青春を描く




「それって彫刻もいけますか?」

文句を言っていた松本先輩も顔色が変わった。


「おーいけるいける。絵画、アート、立体と芸術が好きなやつが応募できるコンクールだから。立体は毎年すごいのが集まるらしいよ。そこでうちの芸大に来ないかってスカウトされるヤツもいるとか、いないとか」

「やります」

「よし、ひとり決まり」


先生に上手く乗せられてる気もするけれど、松本先輩に続いて私もそっと手を挙げる」


「わ、私もやってみたいです!」

賞を狙うというよりは、美術展に向けてひとつの絵を完成させてみたい。


「お、一年。月岡だっけ。よし、ふたり決まり」

すると詩織先輩も「部長として私もやる」と言い、天音くんは最後まで渋っていたけれど「デッサン画なら漫画と通じるものがありますし」と、参加を決めた。


「よし、四人は決定。あとは……」

先生の視線が必然的になぎさ先輩へと向く。


「俺はやりませんよ」

先輩はむくっと机から顔を上げた。本当に寝ていたわけじゃなく、寝たふりをしてることはみんななんとなく気づいていた。


「分かった。でも合宿には来いよ」

「………」

めちゃくちゃ不機嫌な顔をしてるけど、先輩は文句を言うことはなく、そのまま黙っていた。