｢あれ？愛菜ちゃん、父さんに連れていかれたよ？｣
｢なんだ？大きいのか？｣
すると、母さんがこっちに走ってきた。
｢大変！大変！！
お父さん、なんかコソコソしてると思ってたら今日、式場予約してたらしいの！！｣
僕達はあまりの衝撃に
言葉を失った。
｢ちょ、ちょ、ちょっとまって！
結婚式したじゃん！｣
｢あぁ、結婚式はしたぞ。
母さんがうるさいから。｣
｢違う違う！！
母さんは愛菜ちゃんの白無垢姿も素敵だったけど、あれからずっとお父さんブーブー言ってたのよ？｣
ため息を付いて母さんが
座った。
｢お父さん、天使はウェディングドレスの方がいい！って言ってたのよ…
多分、どうしても着せたくて
今日来るって聞いて撮影だけ予約とったんだと思うよー｣
確かに見てはみたいが…
愛菜が着たくなかったりしたら
愛菜が可愛そうだ。
さすがに、父さんやりすぎだよ。
僕は愛菜たちがいる、父さんの部屋へ向かった。
