夜風が気持ちよくて
そばでは親しい人の楽しそうな声が聞こえて
僕の足は温泉に浸かってて…
ん?
足だけ温泉に浸かっていて
上半身には薄いタオルがかかっていて
かけていたはずのメガネは傍に置いてあった。
お部屋の方を見ると3人がわいわいしていた。
僕はこんな所で寝てしまったみたいだった。
恥ずかしい…
もう30なのにこんな所で寝てしまうなんて。
僕に気付いた愛菜が近寄ってきた。
すると何も言わずに
ボケっとする僕の頭を撫でた。
「恭也さん、しっかりしてるから
こんな所で寝てしまうなんて以外です」
あぁ…
呆れてしまったのだろうか。
不安になった。
「でも、可愛いです。ギャップ萌ですね」
愛菜は照れるように口元を手で隠して
ニヤニヤとしていた。
寝ぼけてたからなのか
僕も愛菜の頭を撫でていた。
きっと、顔は愛菜が照れ隠しするように
ニヤニヤと僕もしていただろう。
「恭也くーん!
早くこっちに来て食べようー!」
拓翔くんが手招きして呼んでいる。
きっと夜はこれからだ。


