成功だ。


教室へ戻って来た航が机の上のリンゴジュースを飲むのを確認して、あたしは内心ニヤリと笑った。


「上手く行ったね」


真弥が航の様子を見てそう声をかけて来た。


「これでやっと航はあたしのものになる」


この1年間本当に長かった。


航に一目ぼれして、近づきたくても近づけなくて、どれだけ苦しい気持ちをしたか。


それも、今日で全部終わるんだ。


「今日、航に告白するから」


そう言うと真弥は頷いた。


「頑張ってね。結果は分かってるけど」


真弥の言葉にあたしは笑ったのだった。