親もあたしの言いなり……。


本当にそんな風になるんだろうか?


スマホを握りしめる手に汗がにじむ。


両親をシモベにするなんて、考えたこともなかった。


でも、今はそうしないとややこしくなるんだ。


あたしは大きく息を吸い込んで、スカートの中から小瓶を取り出した。


中身はまだまだ沢山残っている。


これを、両親にも使う……?


《……ちょっと、考えてみる》


あたしは初美へそう返事をしたのだった。