「暑いよ~。」


学校について放った第1声はそれだった。


「美亜はよ。」


「お前、髪下してるからだろ?」


「髪束ねるのめんどくさい。」


「貸して、俺がやる。」


「あぁ、ありがとう。緋勇。」


緋勇が器用にあたしの髪を梳いて束ねる。


「おま・・・、何で、そんなことできんだ?」