10代の病んだ魂たちへ ~イジメ復讐~


こんな僕の熱い視線に気がつかないのは、彼女がそれほど絵に神経を注いでいるからだろうか?

だが、僕にとって、その絵は複雑なものだった。

本音を言えば、ずっと絵の完成を迎えないまま、そして、コンクールに出さないままであって欲しかった。

きっと、彼女が本当に望む期待は裏切られると僕には分かっていたから。

そして、できれば、僕との美術室での二人っきりの時間を、このまま、永遠に過ごして欲しかった。