「さて。僕は何を描こうか」 すっかり自分の絵のことを忘れていた僕は、気を取り直して絵筆を取った。 僕も、彼女をモデルに絵を描きたいな。 僕はそんなことを思いながら、真剣な眼差しで絵を描く彼女の横顔を見つめた。 本当に美しかった。彼女は。 カーテンから注ぐ朝の光が、美しい彼女の黒髪に反射して、ダイヤモンドのような輝きを放っていた。 彼女は、まるで天から降りた女神のようだった。 そんな彼女と二人っきりの時間は、僕の人生で、最高に幸せな瞬間だった。