翌朝。僕はまた、いつものように美術室で絵を描いていた。
とはいえ、この時は画板の前に座り、白紙の上に何を描こうか模索しているところだった。
「おはよう。昨日はよく眠れた?」
美術室のドアが開き、彼女が僕に微笑みながら入ってきた。
「おはよう。マキさんこそ、あの後、大丈夫だったの?」
以前までは、ほとんど話すこともなかった僕と彼女も、昨日のことで、すっかりためらいもなく言葉を交わすほどの仲に深まっていた。
「うん、平気」
彼女は僕に笑顔で返事をすると、大きな画板の前に座り、コンクールに出す例の絵に色をつけ始めた。
僕は静かに席を立つと、彼女の後ろにまわり、彼女の絵を見つめた。



