先輩の指差す方を見てみると、 ポケットの中にある私のスマホがある。 それについているストラップには "悠" と名前が書いてあった。 ああ、それで先輩は……。 「ゆう。いい名前だね」 先輩は愛おし気な顔をして、 そのまま私を抱きしめた。 「ゆうちゃん」 「ゆう」 と名前を呼びながら。