「…それ、全部、受け取ったんだ?」

「ん?あー…まぁね。折角だし。受け取らないのもどうかと思うし…何しろ受け取らないと抜け出せない感じだったから…」



そうやって、困ったように呟くのだけれど…オレはだまされない。

ほんのちょっとの変化も見逃さない。



…嬉しそうな顔しちゃってさ…。


「ふーん?あっそ。じゃあ、折角のお菓子、綺麗に全部食べてあげれば?」

「な、なによ、いきなり…何怒ってんの?冗談でしょー?」

「オレがそんなくだらないジョークを言うタイプじゃないって、莉夏(りつか)が一番知ってるだろ?」

「ま、まぁ、そうだけど…。でも…」

「ほら?どうぞ?」