席に戻ると、私の席の周りでは
自己紹介が始まっていた。




「俺、山崎夏月。
中学の頃はざっきーって呼ばれてたから
気軽に呼んで!」





「私は、七瀬 胡桃(ななせ くるみ)です。
くるって呼ばれてます!よろしくね。」






あの、声をかけてくれた天使は
胡桃ちゃんって言うのか〜。



名前までかわいいとか羨ましい!











「確か、吉野さんだよね?」





あだ名がざっきーのそいつは、
くるっと後ろを振り返って
太陽のような笑顔でこちらを見た。



あれ?私 まだ名前言ってないはずだけどな。








「昨日の自己紹介で もう皆の名前覚えたの??すごいね。」






「吉野さん、昨日の入学式で俺のことチラ見してたでしょ?」





っ… 気づかれてたのか。

っていうか寝てたんじゃなかったの??







クスクスッと笑うざっきーは、
何故かとっても楽しそう。


あ、いつの間にかざっきーって呼んでた。

なんだろう、この親しみやすさは。









「俺のこと好きになっちゃったのかなーっておもっ「なわけないでしょ!!!!」






私がすかさずつっこむと、
ドッと周りから笑いが溢れた。





しまった…。

いつも笑顔で清楚でピュアな女の子にならなくちゃいけないんだった。














やっぱらこいつには関わらない方がいいかもしれない。



“クラスの中心的な存在”には関わっちゃいけない。