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一学期の期末試験が終わり、解放された教室の空気に清々しさを感じた。
勉強が好きなわけでもないが、自分なりに努力して勉強はしているため長期休みが目前としていると思うと心が踊る。
解放感を感じながらの、テスト明けの学年対抗の球技大会は持ってこいの企画だと思う。
汗を流し競い合う皆の姿は、青春していると誰が見てもそう思うだろう。
そんな中、運動音痴の私は補欠選挙として応援席で陰ながら応援していた。
バスケ部に所属している運動神経の良い陽菜乃は、どの球技でも引っ張りだこだ。
そんな陽菜乃を応援しつつ、体育館の奥で行われている男子のバスケの試合を遠目で見ていた。
ギャラリーの上で眺めている女子生徒達は、黄色い歓声を上げている。
どうやら隣のクラスのイケメンと呼ばれている人が得点を入れたらしい。



