「臼田くん」
「……なに?」
「私は、昔、自分が助けてもらったからこそ、今の仕事にそれを活かせていると思っているよ」
月穂が臼田と真っ直ぐ向き合い、はっきりと言った。
背筋がピンと伸びた月穂の横顔に、祥真は感銘を受ける。
しかし、臼田はなんら変わらぬ様子だ。
「そうかよ。ま、俺には関係ないし。じゃあな。まあせいぜい、カウンセリング中、顔赤くしてうつむかないよう気をつけろよ。あれ、声小さくてホント聞きづらいから」
祥真はへらへらとしながら相手を傷つけるような発言をする臼田に、苛立ちを覚える。
「なんだよ?」
祥真になにか言いたげな視線を向けられ、臼田は挑発的な態度で応対する。
祥真は臼田をジッと見つめ、次の瞬間、片側の口角を上げた。
「いや。ただ、その機内販売の話が本当なら、あんたがどんな商品を推してるのか、明日にでも見てみようと思って」
「はあ?」
「俺はカウンセラーじゃない。あんたが言う商品を販売してる航空機を飛ばすほう」
祥真の職業がパイロットだとわかった臼田は、鼻で小さく笑われ、顔を真っ赤にした。明らかに悔しそうに表情を歪め、月穂へキッと鋭い目を向ける。
「ずいぶんいい男に気にしてもらってるじゃん。どっかに閉じ込められても、今度は忘れられることないんじゃない? よかったな」
臼田は言ってやったとばかりに鼻の穴を膨らませ、満足気に笑っている。
「閉じ込められる……?」
祥真が引っかかりを覚えたことに、月穂は肩を竦めた。
祥真が訝し気な顔をして繰り返しつぶやいたのを、臼田はせせら笑う。
「……なに?」
「私は、昔、自分が助けてもらったからこそ、今の仕事にそれを活かせていると思っているよ」
月穂が臼田と真っ直ぐ向き合い、はっきりと言った。
背筋がピンと伸びた月穂の横顔に、祥真は感銘を受ける。
しかし、臼田はなんら変わらぬ様子だ。
「そうかよ。ま、俺には関係ないし。じゃあな。まあせいぜい、カウンセリング中、顔赤くしてうつむかないよう気をつけろよ。あれ、声小さくてホント聞きづらいから」
祥真はへらへらとしながら相手を傷つけるような発言をする臼田に、苛立ちを覚える。
「なんだよ?」
祥真になにか言いたげな視線を向けられ、臼田は挑発的な態度で応対する。
祥真は臼田をジッと見つめ、次の瞬間、片側の口角を上げた。
「いや。ただ、その機内販売の話が本当なら、あんたがどんな商品を推してるのか、明日にでも見てみようと思って」
「はあ?」
「俺はカウンセラーじゃない。あんたが言う商品を販売してる航空機を飛ばすほう」
祥真の職業がパイロットだとわかった臼田は、鼻で小さく笑われ、顔を真っ赤にした。明らかに悔しそうに表情を歪め、月穂へキッと鋭い目を向ける。
「ずいぶんいい男に気にしてもらってるじゃん。どっかに閉じ込められても、今度は忘れられることないんじゃない? よかったな」
臼田は言ってやったとばかりに鼻の穴を膨らませ、満足気に笑っている。
「閉じ込められる……?」
祥真が引っかかりを覚えたことに、月穂は肩を竦めた。
祥真が訝し気な顔をして繰り返しつぶやいたのを、臼田はせせら笑う。



