遠慮がちにカーテンを引く音がする。
部屋にひと筋の朝日が射し込んだ。
「ん……どうかした?」
「あ。ごめんなさい。起こしちゃいましたか?」
月穂がカーテンを完全に開けずに外を覗いているものだから、祥真は疑問に思って目を覚ます。
寝ぼけ眼をこすり、ベッドで上半身をのそりと起こした。
「いえ……鳥の声が聞こえるなあと思って」
月穂は慌ててカーテンから手を離し、祥真から顔を背ける。
上半身になにも身につけていない祥真を直視できなかったのだ。
けれど、祥真はお構いなしに、月穂のそばまでやってきて片側のカーテンを開く。
「ああ。ときどき雀が止まってる」
「へえ。こんなに高いところへも来ることがあるんですね」
背中に少し祥真の身体が触れている。
昨夜の出来事と比べれば、今の状態など大したことのないようなもの。
だが月穂にはそんなこと関係なく、どうやっても緊張してしまうのだ。
「あの、隼さんは今日」
月穂の言葉を遮るように、祥真は振り向こうとしない月穂を後ろから抱きしめる。
「祥真って昨日は呼んでくれたのに」
胸元で交差する祥真の腕に、そっと触れる。
「祥……真、は今日お休みですか?」
呼び慣れない感じが明らかで、祥真は笑いをかみ殺し、月穂の髪に鼻先を埋めて答える。
部屋にひと筋の朝日が射し込んだ。
「ん……どうかした?」
「あ。ごめんなさい。起こしちゃいましたか?」
月穂がカーテンを完全に開けずに外を覗いているものだから、祥真は疑問に思って目を覚ます。
寝ぼけ眼をこすり、ベッドで上半身をのそりと起こした。
「いえ……鳥の声が聞こえるなあと思って」
月穂は慌ててカーテンから手を離し、祥真から顔を背ける。
上半身になにも身につけていない祥真を直視できなかったのだ。
けれど、祥真はお構いなしに、月穂のそばまでやってきて片側のカーテンを開く。
「ああ。ときどき雀が止まってる」
「へえ。こんなに高いところへも来ることがあるんですね」
背中に少し祥真の身体が触れている。
昨夜の出来事と比べれば、今の状態など大したことのないようなもの。
だが月穂にはそんなこと関係なく、どうやっても緊張してしまうのだ。
「あの、隼さんは今日」
月穂の言葉を遮るように、祥真は振り向こうとしない月穂を後ろから抱きしめる。
「祥真って昨日は呼んでくれたのに」
胸元で交差する祥真の腕に、そっと触れる。
「祥……真、は今日お休みですか?」
呼び慣れない感じが明らかで、祥真は笑いをかみ殺し、月穂の髪に鼻先を埋めて答える。



