「どうやら、乗客は全員無事だったようね。ネットの最新情報ではそう書いてあるわ」
「乗務員は!」
月穂が間髪容れずに聞き返すと、花田はマウスをカチカチと鳴らしてディスプレイに顔を近づける。
「見る限り、大事には至ってない。だけど、数名怪我をしたような書き込みもある」
「怪我って……」
その怪我が、命にかかわるものだったらどうしよう。
月穂はパニックを起こしているせいもあり、悪いほうへ考えてしまう。
重篤な状態で、もう二度と彼と会えなかったら……。
そんな想像が月穂を追い詰める。
固く手を握り、強張った顔で浅い呼吸を繰り返す。
「大和さん。ちょっとリラックスして。息をゆっくり吐いて」
花田は再び月穂の元へやってくると、慣れた手つきで優しく背中をさすった。
月穂は彼女の指示通り息を吐くことに集中し、ほんの少し苦しさが和らいだ。
そういえば、小学校のときも当時のカウンセラーにこうしてゆったりとした手つきで背中を撫でてもらっていたな、と思い返せるほどには気持ちが安定する。
「少し落ち着いた? じゃあ、今日は上がっていいわ」
「えっ」
驚いて顔を上げれば、口元に弧を描いた花田が目に映し出された。
部屋のかけ時計は、院内勤務の定時は五時半。まだニ十分ほど残っている。
「乗務員は!」
月穂が間髪容れずに聞き返すと、花田はマウスをカチカチと鳴らしてディスプレイに顔を近づける。
「見る限り、大事には至ってない。だけど、数名怪我をしたような書き込みもある」
「怪我って……」
その怪我が、命にかかわるものだったらどうしよう。
月穂はパニックを起こしているせいもあり、悪いほうへ考えてしまう。
重篤な状態で、もう二度と彼と会えなかったら……。
そんな想像が月穂を追い詰める。
固く手を握り、強張った顔で浅い呼吸を繰り返す。
「大和さん。ちょっとリラックスして。息をゆっくり吐いて」
花田は再び月穂の元へやってくると、慣れた手つきで優しく背中をさすった。
月穂は彼女の指示通り息を吐くことに集中し、ほんの少し苦しさが和らいだ。
そういえば、小学校のときも当時のカウンセラーにこうしてゆったりとした手つきで背中を撫でてもらっていたな、と思い返せるほどには気持ちが安定する。
「少し落ち着いた? じゃあ、今日は上がっていいわ」
「えっ」
驚いて顔を上げれば、口元に弧を描いた花田が目に映し出された。
部屋のかけ時計は、院内勤務の定時は五時半。まだニ十分ほど残っている。



