遅くなってしまったが、祥真と待ち合わせしているカフェにまで行けば、彼がまだ近くにいるかもしれない。
そんな都合のいい思いが勝っていたけれど、夕貴の言葉に冷静になる。
月穂はカフェの営業時間を思い出し、腕時計を見る。
時刻はカフェの閉店時間を三十分過ぎた、八時半を示していた。
カフェはすでに閉店している。そのうえ、夕貴と別れてからこの足で行くとなれば、いつもの倍以上の時間もかかり、あちこち探し回れるわけもない。
そう考えつつ、祥真に思いを募らる。
すべては自分の行動順序が悪く、はっきりと言い出せなかったのが原因だと反省する。
「そうですね……。まっすぐ帰ります」
大きく落胆するのをごまかすように、にこりと柔らかく微笑んだ。
今は祥真ではなく,夕貴と向き合うべきだ。
そう思って、真っ直ぐ目を向けた。
「あの、櫻田さん」
「うん?」
「この間のお話なんですけれど、私やっぱり……。返事にお時間いただいておいて、申し訳ないんですが」
このタイミングで告白の返事を切りだされると思っていなかったのか、夕貴は目を丸くした。
しかし、すぐに冷静になったようで、おもむろに口を開く。
「それって、祥真が関係してる?」
そんな都合のいい思いが勝っていたけれど、夕貴の言葉に冷静になる。
月穂はカフェの営業時間を思い出し、腕時計を見る。
時刻はカフェの閉店時間を三十分過ぎた、八時半を示していた。
カフェはすでに閉店している。そのうえ、夕貴と別れてからこの足で行くとなれば、いつもの倍以上の時間もかかり、あちこち探し回れるわけもない。
そう考えつつ、祥真に思いを募らる。
すべては自分の行動順序が悪く、はっきりと言い出せなかったのが原因だと反省する。
「そうですね……。まっすぐ帰ります」
大きく落胆するのをごまかすように、にこりと柔らかく微笑んだ。
今は祥真ではなく,夕貴と向き合うべきだ。
そう思って、真っ直ぐ目を向けた。
「あの、櫻田さん」
「うん?」
「この間のお話なんですけれど、私やっぱり……。返事にお時間いただいておいて、申し訳ないんですが」
このタイミングで告白の返事を切りだされると思っていなかったのか、夕貴は目を丸くした。
しかし、すぐに冷静になったようで、おもむろに口を開く。
「それって、祥真が関係してる?」



