君が泣いたら、俺が守ってあげるから。



「いやだよ。だってっ……ふたりはお兄ちゃんを通して知り合ったんでしょ?陽菜ちゃんはお兄ちゃんが好きだったし、お兄ちゃんだって……なのに……」



両手で布団をぎゅっと握った。


お兄ちゃんの気持ちを考えたら、やっぱりやるせない。


ぐっと唇をかんだあたしに、お姉ちゃんの優しい声。



「それを、遥輝が望んだって言ったら?」


「えっ……」


「遥輝はね、陽菜ちゃんが自分のことを嫌いになる様に、嘘の手紙を書いてたの」


「なにそれ……どういうこと……?」



はじめて聞く話だった。


転校した後、陽菜ちゃんとお兄ちゃんがずっと文通を続けていたのをあたしは知っている。


あたしが陽菜ちゃんからの手紙を郵便受けから取ってくることもあった。


陽菜ちゃんからの手紙が来なくなったのは、高校生になってからだ。



その理由を、今、お姉ちゃんは教えてくれた。