入ったのは、ちょうど通りにあったサンドウイッチ専門店。
お昼のピークを過ぎた今、店内は比較的すいていた。
程よくクーラーも効いていて、すーっと汗が引いていく。
あたしはローストビーフサンド、久我くんはBLTサンドを頼んで、店内中央のカウンター席に座った。
……カウンター席でよかった。
向かいあって久我くんとサンドウイッチを食べるとか、緊張しちゃって絶対ムリだもんっ。
「……そうだ。絵を見て思い出したんだけど」
あたしは、気になっていたことを口にした。
「なに?」
「ポスター作った日、昇降口であたしに何か言いかけたの覚えてる?」
バスケ部員が流れてくる直前『永井、あのさ』って。
まるで大事なセリフの前置きのようにあたしを呼んだこと。



