戦闘学園〜特別魔導師養成学校〜





教室に入ると同時に、先生がやってきた。


やっぱり遅刻ギリギリだったみたい。


教壇に立ったベテラン系の女の先生は、ニコニコしながら一礼する。




「皆さん、入学おめでとうございます。
私は、今だけここのホームルームを担当する者です」




...ん?


今だけってどういうこと?




「これから入学式がありますが、その後、『ヒーロー・オア・ヒール』というクラス分けをしてから、皆さんのクラスが決定となります」




ヒーロー・オア・ヒール...?


どうしよう、先生の言ってることが全部ちんぷんかんぷん。


周りの子たちの頭の上にもはてなマークが浮かんでいるようで、困惑した顔をしている。




「皆さんの机の上に、そのクラス分けで使うものが置いてあると思います。
それを首から下げてください」




机を見ると、確かにあった。


薄くて透明な石のようなものがチェーンに通されている、ネックレスのようなもの。


これを首から下げるの?


クラス分けに使うって言うけど、どうやって使うんだろう...。




「詳しい説明は入学式の後にしますので、皆さんは会場へと移動してください」




結局何も説明してくれないまま、あたしたちは入学式の会場へと案内されることになった。