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優羽は何日か前に来たばかりの店を前にして、深く息を吸う。



(こんなオシャレな場所、一人で来るの初めてだな)



吸った息をゆっくり吐き出し、思いきってドアを押す。



「いらっしゃいませ」



聞き覚えのある声にドキリとして顔を上げる。



(い、いた!)



にこやかに微笑んでいたのは、例の店員だった。

優羽は自分の心臓が徐々に速まっていくのが分かる。



「びゃっ…あの」



噛んだ。思いっきり噛んだ。

ボッと顔が熱くなる。



(緊張しすぎ…は、恥ずかしい)



彼は、そんな優羽を気にする様子はなく、優しそうな笑みを浮かべたままだ。