「うん、平気……」


「そっか。じゃあ、おさき」


美穂がそう言いあたしに手を振って教室を出て行く。


その姿にホッと安堵している自分がいた。


友人から声をかけられることにも、恐怖と不安が付きまとう。


「眼鏡屋に行かなきゃ」


そう呟いて立ち上がった。


もうこんな眼鏡をかけていることはできなかった。


一刻も早く違う眼鏡に買い替えたい。