色眼鏡

次の瞬間、あたしは飛び起きていた。


夢の内容は鮮明に覚えている。


体中から汗が吹き出し、呼吸が乱れていた。


あたしは自分の部屋の中を見回した。


いつもと変わらない光景。


今日も月が大きいのか、電気をつけていなくても部屋の様子はわかった。


「あたしはあの人に1度会ってる……?」


しかも、この部屋でだ。


そうとしか考えられない夢だった。


だけどなにも覚えていない。


なにかを思い出そうとすると、またひどく頭が痛くなった。