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フサエさんは昨日よりも随分顔色がよく、あたしたちを笑顔で迎えてくれた。


「夏生とそのお友達ね。いらっしゃい」


自分から声をかけて来るその姿は今までで一番元気そうに見えた。


「お婆ちゃん体調よくなった?」


夏生がベッドの近くに座ってそう言った。


「もう大丈夫だよ。ありがとうね夏生」


フサエさんのシワシワの手が夏生の手を包み込む。


しばらく他愛のない話をした後、フサエさんがあたしを見つめた。