色眼鏡

☆☆☆

放課後になり、あたしは教室で夏生に呼び止められていた。


「昼間どこに行ってたの?」


窓際まで移動してからあたしは夏生にそう聞いた。


「調べものをしてた」


そう言ってスマホを取り出し、その画面をあたしに見せて来た。


「色眼鏡で調べてみたの。そしたら出て来た」


画面には新しい眼鏡を購入した男性の記事が出ていた。


《不思議な眼鏡屋に遭遇!


小さい店内は宝石店みたいに綺麗で、どれも一点もの。


相当高いのか値段は書かれていなかった。


俺が買えるワケがないと思ったけど、そのまま外に出るのはもったいなくて一応ブラッと歩いてみた。


そしたらめちゃくちゃカッコいい店員さんが出てきて、俺に黒縁の眼鏡を進めてくれた。


俺もひと目見た瞬間からその眼鏡が気に入って、試着だけしてみる流れに。


店員さんが『外に出て歩いてみてください』って言うから、お言葉に甘えて外に出て見た。


フレームに入っていたレンズはなぜか俺の目にピッタリだし、なんだこれと思って振り向いたら……その店、なくなってた》