クラス内にはまだあたしのことを快く思っていない生徒もいる。


でも、そんな子ばかりじゃないとわかったから、もう大丈夫だ。


3人で教室へと向かって歩いている最中、スカートのポケットに入れていたスマホが震えた。


確認してみると、それはコンタクトレンズを注文していたお店からの着信だった。


もしかしたら、もう届いたのかもしれない。


そう思い、あたしは影に隠れて電話に出た。


『菅原さまのお電話番号で間違いないですか?』


接客をしてくれた女性の声だ。


「はい」


『申し訳ありません。ご注文いただいたコンタクトレンズなんですが、製造が中止されてしまったようなんです』


「え……?」


製造中止?