家に戻ってからあたしは何度も鏡で眼鏡を確認したのだ。


気に入った商品ということもあり、自分によく似合うと思っていた。


「でも高そうだね。キラキラしてるし」


「まぁ、そうだね」


あたしは曖昧な返事をして頷いた。


実際この眼鏡がいくらするものなのか、あたしは知らない。


金粉入りなんだから、数万円で買える商品ではないだろう。


「どこで買ったの?」


そう聞かれてあたしは昨日の店を思い出していた。


「あのさ、学校の近くに空地があるじゃん?」


「空地? あぁ、草が生え放題の?」


「そうそう! あそこに小さな店ってあったっけ?」