色眼鏡

「お婆ちゃん、よく似た眼鏡をかけてたのかもしれないね」


帰りながら、夏生がそう言った。


「そうなのかな……」


「里菜の話を聞いた後だし、そんな気がする」


「もしそうだとしたら、夏生のお婆ちゃんも人の本心が聞こえてたのかな?」


「そうかもしれない。あれだけ怯えてたんだもん」


本当にそうだとすれば、あたしと同じ経験をしている人が他にもいるかもしれないということだ。


あのお店について知っている人もいるかもしれない。


「今日家に帰ったらお婆ちゃんの眼鏡があるか、探してみるね」


「うん……」