なにか、とても重要な名前だった気がする……。


「なに? 里菜もお婆ちゃんに会いに行く?」


「そうだね。行ってみようかな」


「本当に?」


「うん。行く」


なにも思い出せないままだったけれど、あたしは大きく頷いたのだった。