「今までやってきた遊びがどれもつまらなく感じられてきて、やっと気が付いたの。楽しさは相手がいるから感じられる事なんだって」


「楽しさを失って、興味も消えたの?」


「そうだね。一緒にどこかにいっちゃった」


夏生はそう言って笑って見せた。


「でも、お婆ちゃんはまだ元気なんだよね?」


「うん。けど、あたしのことが分からなくなる時も多くなって来た」


「そうなんだ……」


お婆ちゃんが元気になってくれれば、夏生の今日も戻って来るかもしれない。


「ごめんね、こんな話つまんないでしょ」


そう言われたのであたしは左右に首を振った。