モヤモヤしてた心に向かって、虹の軌道で矢が飛んできたみたいな感覚…… キレイとか、そういう感じもあるけど、なんかもっとこう……力強くて、胸を叩かれたみたいな、背中を押されたみたいな。 どれほどの時間、その虹を見てたのか、ゆるゆると動いていた車がほんの少し加速する前触れをシートに感じて、我に返った。 雨は、いつの間にか上がってて、すぐそばのフェンス越しに、さっきまで試合をしてたひとたちが集まってきてた。 え!あれって……