「久倉ー…顔色悪いぞ?ほら栄養ドリンク」
「久倉ー…何、その荷物?貸しな。俺が持ってく」
「久倉ー…なぁ、それちょーだい。久倉の淹れたコーヒーの1杯目は俺のモンだから」
等など。
それはそれは、資料室でも会議室でも、エレベーターホールであっても…そこが特にお気に入りである狭っこい給湯室であっても。
姿を見付けられると…事ある毎に、こんな感じで…。
絡まれている。
…え?
弄られてる?
からかわれてるの?
だから、私の中の危険信号がピーピー鳴っているんだ。
本当は、別の顔がある筈の…彼に騙されないように。



