そこには、柔らかな笑みを浮かべる彼と、その笑顔を素直に受ける私。
そして…まだ名前は分からないけど、彼によく似た男の子がその傍にいて…私のお腹の中には小さな命を授かっている…そんな図だった。
贅沢に望み過ぎなのかもしれないけれど、彼ならばきっと全てを叶えてくれるだろう。
時にはね…仔猫だって獲物に対して食らい付くんです。
そして、落とす為に必死になって戦うの。
なりふり構わず抱き締めて…もっと温度を移し合って、愛の溢れる夜を何度でも味わいましょう?
何においても最上級を常に上回る程の恋愛マイスター。
本人の自覚がどこまであるのか分からないけど。
私は今、そんな彼をこの腕の中に捕まえた。
「ねぇ?…やっぱり既成事実、作っちゃおっか?」
「え?」
「うっそ」
「みーなーみ?」
「だって、瑛飛さんとの証が欲しいかなー?って思ったんだもん」
「おいおい…それ、本気?」
「くすくす…さぁ?どうでしょう?」
ベッドという海で、自由に泳ぎながら…私たちは笑い合ってお互いの体に熱情を刻み込んだ。



