そんなことを考えつつ、運ばれてくる料理と、彼が選んだシャンパンを口にした。
店内のムードはバッチリだった。
私も、美味しい料理に舌鼓を打ち、淡い琥珀色のシャンパンを飲み干していた。
普段はそんなに酔わないのに、今夜に限って瞳がとろんとしてしまうのは…これも彼が掛けた魔法の一つなんだろうか?
「水美…そこまでにしておけよ?」
「んー…」
「まだ、これからきっと楽しいことが起きるから…」
「んー…?」
「…ま、今が頃合いかもしれないな」
私が中途半端な返事をている間に、彼はどんどん話を進めていってしまう。
そして、かたん、と席を立つと徐に彼は私の前に片膝を付いて両手を差し出しきた。



