「あれ…?」
「え?何?」
「これ…?」
彼の疑問の声に、振り返ると、その手には分厚いウェディング雑誌。
私は、一瞬彼の反応に怯んだけれど、彼は私にこう聞いてきた。
「中見てもいいか?」
「え?あ…う、ん。でも…瑛飛さんが読んでも楽しい内容では…な…」
「ふーん……今時はこんなのが流行りなんだな…」
想定外の彼の様子に、私は初めて彼の実家に辿り着いた時と同じくらいあんぐりと口を開いてしまった。
え、待って、待って?
そんなに、男性が真剣に見るものなの?!
これって?
他を知らないから、何を基準にして良いのか全く分からない…!
「なぁ?水美?」
「えっ?」
「なーんで、そんなに怯えてんの?水美はさ、この中なら、どういうのが好み?」
「ん?…えーと…」
そのページには、『理想のプロポーズ』という特集が組まれていて、仲良さげなカップルが、それぞれのシチュエーションを演じている。



