「ちょっとぉ…!どこに行ってたの?!」

「ごめん、ごめーん!これやるからよ。」

「わぁー!!綺麗な花束…んふふ、ありがとう!」

「どういたしまして。」


こんなのは機嫌取りの道具だけどな。


心を奪うのは簡単。


優しく接してれば、あっという間に落ちていく。


そう。


こんなのは駆け引きでもあって。


後は時間との問題。


大体、この俺に掛かれば飼い慣らせるのに…。


「スムーズに行かねぇんだろうな。」

「えっ?何のこと?」


おっと、やべ。


口に出してたか。


「ん?恋の話。」

「えー…ハク様は私のモノでしょ?」

「んー、残念。皆のモノかな。」

「キャー!!」


数人座った女たちは、一斉に黄色い歓声を上げた。


相変わらず女の鳴き声は、キンキンして喧しいこと。


耳壊れそ。