【完】恋歌


洗礼を受けた銀の聖剣を手にした彼女は、ジリジリと村人達へと距離を詰めて行く。

静かに、素早く…そして的確に。


「私は此処へ…アイツを仕留めにやって来た。…私は、けして赦さない…この夜を支配する闇の魔物であるアイツも…そしてお前達も…」



最後の言葉は、きっと村人の耳には届かなかったろう。
何故ならば…既にこの世の者ではなかったのだから…。

彼女の目の前にいた筈の村人達は、聖剣から迸った紺碧の炎に包まれ、あっと言う間に灰となった。