この場所についてからすぐ、自らの「無」の心に、青白い炎が付いたような気がしていた。


それがなんなのかは分からないのだが、冷たい身体に熱が帯びていくのだけは分かった。


「……っ」


自分の中の「人」の血が、自分を狂わしてゆく。

内側から裂くように。
じくじくと突き刺すように。