ほぼ無理矢理二人を下に降りていかせる。


で、私達は上から見ている。


「……う~ん、なかなか皆近付かないねぇ。」


二人はおどおどしながらその場で立ち止まっている。


ていうか、りょーがおどおどって滅多に見られないよね。


面白いんだけど。


んで、下っ端達は二人をジーっと見ているだけ。


んー、やっぱり私達なしで近付くのは厳しいのかなぁ?


「……よ、宜しく。」


下に降りようとしたその時。小さな声が聞こえてきた。


これは……りょーの声?


そう思いながら下を覗いてみる。


「……へぇ。よく頑張ってるねぇ。」


カナが手すりに頬杖をつきながら、ポツリと呟いた。


うん、確かに頑張ってる。


顔真っ赤だし。今もおどおどしているし。


まぁ、それでも挨拶出来たし。……流石、私の弟子だ!!


「弟子じゃねぇだろ。」


灯に突っ込まれた。