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茶々が完全に珠理に失恋したのは、彼女が高校1年の時だ。別れたのは中学1年の春頃だったから、そこから丸々3年くらいは片想いを続けていたことになる。


彼女が高校1年、俺が高校2年だった秋のある朝、教室に行ったら後々珠理の彼女になるめごちゃんに、何やら言い寄っている茶々の姿を見つけた。

何の言い争いかと思ったけど、口を挟むのはやめた。でも、この日がめごちゃんと茶々が初めて会った日だった思う。

後に話を聞いたら、珠理の想い人がめごちゃんだったと知らなかった茶々が誤解をして、めごちゃんに「珠理にちょっかいを出すな」と言いに行ったとかなんとか。


…どう見ても、ちょっかいを出していたのは珠理の方だったのに。

当時は本当、いいとばっちりだったろうな、めごちゃんも。


でも、それからすぐに、珠理は改めて茶々の気持ちを断った。その結果、茶々は2度振られることになった。その後も、珠理とめごちゃんが無事付き合うことになった時も、茶々は何度も傷ついてきたと思う。


まったく平気なわけが、ないのだから。


珠理がめごちゃんと付き合うことになった日、俺は珠理の家にいた。そこにめごちゃんが来たから、ハッとして出ていったのを覚えている。そしたらすぐに、スマホが鳴った。茶々からだった。


『…オーミ?』


その声は、驚くくらい、いつも通りだった。